五月雨・弐













「おはよう!」
「……おはよう。」

どうしよう
素直に笑えない。

昨日の事をみんなは考えないでくれるのに
その優しさを返せない。

「一緒にご飯食べようよ!」
「うん……。」

いつも食べていた量の
半分以下しか食べられなくなった。
髪がいつもより多く抜けていた。

朝、光がまぶしくて
私は日陰を歩くようになった。

「大丈夫?」
「谷口、気分悪いのか」
「すいません……」

情けなくて
苦しくなって

私はついに倒れてしまった。