「だめ、解けないっす」 「は?そうか、戻れ。」 呆れた顔をして先生が私を見る。 【前に出てきてまで?】 そう思われてるなって分かってる。 「…………」 「どうした?何かあったの?」 友香が顔を覗いてくる。 無言で顔を横に振る。 そういうんじゃない。 ただ、動けなかった。 未来が怖くて。 近くにいる圭吾に ただ怯える事しかできなかった。