五月雨・弐










“ガラララ……”

「あ……。」

友香たちが私を気まずそうに見る。
分かってる。
だってさっきあんな事して、悠々と。

こういう反応はまだ辛くない。
だってまだここに入られるから。

「…………。」
「あ、あのさっ、さっきはゴメンね?あたしどうかしちゃってさー!無理無理、成績下がったし?八つ当たりしてゴメンねー。」

大きな声で笑う。
キョトンとした顔の友香たちは漏れる笑いを出して私に飛びついてきた。

「何だー、何怒ってんのかと思った!」
「ビビラせんなってっ!」
「ごめんー。」

そんな中、1人静かだった。
気付いていたけど、知らないふりをした。

だって、それが裏切りだって
言われたい人なんかいないでしょう?

「……ほら、お弁当たべよっ!」
「食ってないのあんただけだよ~。」
「マジかっ!?」

白々しくても良い。
だって私には、時間が無いんだから。