姫乃ちゃんはいつもそうだ。優しくて強い。幼なじみだということは小学生高学年に知った。
幼稚園の記憶はないのだ。低学年の頃も遊んでいたそうだがなぜか記憶も写真も一つもない。アルバムも…何かがおかしいと私は思った。
そういう私が今向かっているところは田舎と都会の境目にある中学校、水森1中学校だ。
中学校の東側が都会？で西が田舎。つまり私はその田舎に住んでいる。
１中で、頭がいい訳では無い。この学校は昔何校もあってその中で1番だったらしいが今はこの１中しかないのだ。
学校は歩いて10分くらいのところ。姫乃は私の隣の家なの！
いつも一緒に登校していて、今日も制服似合うねとか会話してた。美人のちょっと怖そうな女の人がいた。名札をみると、関 美歌と書いてあった。
入学式も終わり、明日からは普通の中学生になる。
部活は何に入ろうかな。なるべく人にかかわらないもの。文化部かな。
それしかない。姫乃ちゃんと一緒に入って大声で叫び動きたい。動けるけど声が出せないと試合の迷惑になってしまう。それは嫌だ。
そう考えてるあいだに寝てしまい、次の日の朝になっていた。
また、姫乃ちゃんが迎えに来てくれた。色々話をして学校についてしまった。普通の学校だと入学式に何組か発表だがうちの場合はその次の日。つまり今日が、発表。
私は何組だろう。………小川咲乃…あった！！
３組だ。姫乃ちゃんは……どこだ？藤田姫乃 3組やった！！同じクラスだ。
2年生からは自分たちのアンケートにより決まる。だからそこは安心だし、行きたい高校によって別になるとか、噂で聞いた。本当かは分からないけど。
｢同じだね！やったー！｣
すると、ジャンプした姫乃の足のアザが見えてしまった。
クラっとして、しゃがんでしまった。
｢大丈夫？ちょっと隅っこの方で休もうか。｣