入坂は少し目を見開いて私を見つめていた。 私何か驚かせるようなこと言ったかな…。 少し考えたけど心当たりがない。 だから私は一度 「入坂?」 と名前を呼んだ。 すると入坂は急に優しく微笑んだ。 「やっぱり癖とかは変わらないんだな。」 「え……?」 そのまま入坂は私の横を通り過ぎて自分の席へと座った。 なに……今の優しい笑顔。 なんか初めて会った時みたいに温かな表情をしていた。