それに、私が智樹と別れたって誰も知らないんだよね…。
言った方がいいのかな?と思いつつ、理由を聞かれたら『入坂が好きだから』なんて口が裂けても言えないから、軽く流した。
「まぁ……、伶奈は入坂とまわるんでしょ?」
「当たり前!私たちラブラブなんだから。」
そう言う伶奈の顔は幸せそうで、余計に胸が痛む。
半年後には今の関係が崩れてしまうのかな。
智樹も伶奈も傷つけて、自分だけ入坂と両想いで幸せに過ごす?
そんなのできるわけない。
息苦しいに決まってる。
「そっか……。」
そのあと少し沈黙が流れた時、タイミングよく美優ちゃんがきた。
「2人とも久しぶり!!
一回も2人と遊べてないし、会ってもないから寂しかったー!
本当に懐かしい気がする。」
え?
伶奈も、美優ちゃんたちの誘いを断ってたの?
それには驚いた。



