「俺は………」
入坂は何かを言いかけようとしたけど、途中で止まった。
「………白峰………。」
今度は低い声で私の名前を呼ぶ。
私はどうしても入坂から目を離せない。
やめて、これ以上私の心をかき乱さないで。
「1つだけ、聞いてもいい?」
「………あぁ。」
私は入坂に質問をした。
終業式の日から思ってたことを。
「伶奈と付き合うって聞いた時は正直びっくりした。
だって入坂には“咲良”さんがいるんだよ…?
“咲良”さんはもういいの…?」
そう聞いた時、私はまた思い出した。
あの写真を……。
「……………白峰。」
「そりゃ人を好きになるのは自由だけど……、“咲良”さんの気持ちは全部嘘だったの?
“咲良”さん、このこと知ったら傷つくよ?」
入坂にあの写真に映ってた、女の人のことを聞きたい。
でも、なぜか聞くのが怖くて、なかなか言えない。



