「この人形、なんかお前に似てるな。」
「なっ、失礼!……でもないか、これ可愛い。」
「まじかよ?この人形が可愛いのか?
女ってほんとわかんねぇー。」
寺内が店頭にでている、私に似てるというぬいぐるみを持った。
「……やっぱりお前みたい。」
また優しく笑う彼。
その笑顔はどこか子供っぽさも感じられる。
急に笑うようになったよなぁ。
「……もう!次行くよ次!
………あっ、プリクラ撮ろうよ。」
初デート記念に何か残したくて、私は提案した。
「は?嫌だ。
プリクラってやつ、すっげー顔変わるんだろ?嫌だね嫌だ。」
「そんなに変わらないよ!……多分。
ほ、ほらっ、UFOキャッチャーもしようよ!」
「………しゃーねぇなぁ、今回だけだぞ。」
私がお願いすると、寺内は仕方ないという顔をしながらオッケーしてくれた。



