ショッピングモールに着いてからも私は彼の言った言葉が頭から離れなかった。
さすがに2回も意味深なことを言っていたら引っかかるのも仕方ない。
未来……?
確かに寺内は未来と言った。
じゃあ彼は未来がみえる、とか……?
いやいやいや、そんなことがこの現代であり得るわけない!
漫画の世界じゃあるまいし…!
じゃあ、何?
頭の中でぐるぐると色々な考えが回る。
でも結局は未来を知ってる、という結論にしか辿り着けない。
「おい、危ないぞ。ぶつかる。」
ぼーっとしてた私は、反対から来た通行者とぶつかりそうになり、寺内が私の肩に手を置いてぐいっと引き寄せた。
一気に距離が近くなる。



