そんな私の心の声が聞こえたのか、入坂が突然私の方を向いた。
じーっと私の目を見つめてくる。
「………お前、今失礼なこと考えてただろ?
すっげー視線感じたんだけど?」
うわっ、心の声がバレてる!?
顔に出てたかな………。
そう思いながらも言い訳をしてみる。
「入坂がかっこよかったから見惚れてただけだよ。」
「嘘つけ、今びっくりするぐらい棒読みだったぞ。」
すぐに嘘だってバレたか…。
だから私は正直に言うことにした。
「顔はいいのに性格最悪ってもったいないなって思って…。」
「…………。」
黙り込んだ入坂。
もしかして傷つけちゃったかな…。
少し心配になる。
でも心配する必要はなかった。
だって入坂はそのあとに
「それでもモテるんだから問題ないだろ。」
と言ったのだ。
うわっ、ナルシスト!
自分に自信ありすぎでしょ!?
今にも口にだしそうになったが、ぐっと押さえ込みご飯を食べる。
だって事実だもんね…。
黙った私を見て入坂は勝ち誇ったように笑い、またお弁当を食べ始めた………。



