もどかしい恋

午後の授業が終わり、HRも終わり、帰る準備をしてた。
柚はテニス部で、今日は部活があるからと行ってしまった。
私は軽音楽部。
ちなみにボーカルとギターとキーボード。
軽音楽部はバンドごとに練習室を使ってて、今日は私のバンドは割り当て日じゃないから行かない。
準備も終わり帰ろうとすると、突然呼び止められた。


「つーきーか!」
幼馴染の永野蓮だ。ちなみに同じクラス。
家族ぐるみで仲のいいお隣さん。


「一緒に帰ろう!」

「今日は部活ないの?」

「今日は休み~」

「そうなんだ」

蓮はバスケ部。
バスケ部なだけでもかっこいいと言う人はいると思う。
まぁ予想通り外見もかっこいいし普通にモテてる。
そんな人と一緒に帰ってると、蓮くんと一緒に帰ってるとか言って蓮のファンに睨まれると思うじゃん?
なのに睨まれないんだよね。
「月華ちゃんばいばい!」って挨拶されるくらいだ。


そうだ!女の子にモテてる蓮なら好きってなんなのかわかるかも!
単なる思いつきだが聞いてみた。

「ねぇ、蓮」

「ん?」

「好きって、なんだと思う?」

「...」

「好きって、どんな気持ち?」

「お前それ俺に聞くのかよ」

「え、ダメだった?モテてる蓮ならわかると思って...」

「あーわりーわりー、で?好きがなんだって?」

「あのね、塾でね、なんだか気になる子がいてね...」

「そいつのことが好きなのか?!!」

「だからその好きがなんなのかを聞いてるんじゃんか!!」

「...」

「どうしたの?」

「お前がそいつのこと、気づくと目で追ってたりもっとそいつと話したいもっと会いたいって思ったら、もうそれは好きなんじゃねーの?」

「...」

私は蓮の言ったことに自分が当てはまりすぎて、なんだか恥ずかしくなって下を向いた。
自分でもわかるくらい顔が赤くなってくのがわかってその顔を蓮に見られたくないのもあった。