「ねぇ、最近さ、晴香調子こいてるように見えるんだけどー、気のせいかな?」
私は末明に聞く。
「えっ!?いきなり?」
末明はだいぶ驚いた様子だった。
「あ、ごめん、いきなりすぎた?」

「いきなりだよ!・・・でもね、うちも晴香調子こいてると思うんだよね。これ本音」
「え、そうなん??」
末明の口から意外すぎる言葉が出てきた。
私は驚きのあまり、大阪弁も混じってるし・・・

「ねぇ、避けない?」
「えっ!?ちょっとー、冗談キツすぎでしょー、それはいくらなんでも」
またもや、末明の口からビックリする言葉が出てきた。
「え、冗談じゃないよ?本気」
「え、でも・・・確かに、うち晴香のこと最近ウザイと思ってるけどー」
末明がこんな事を言う人だったなんて、夢にも思わなかった。

「結衣も嫌いなんでしょ?だったら別に問題ないんじゃない?いじめじゃないわけだし!だって軽ーい嫌がらせだよ?」
・・・・・・
「でも・・・嫌がらせもいじめみたいなもんじゃない?」
「そうかな?別にそこまでヒドくないじゃん!結衣ドラマ好きだよね?」
「う、うん・・・」
「だったら分かると思うけど、ドラマのいじめってトイレに行って、個室に閉じ込めたりするでしょ?あれがいじめで、ただ避けるのは、ただの嫌がらせ」
そりゃぁ、あれと避けるとは、だいぶ違う。