「聞いてたし!ただ忘れただけです」
最初はタメ語になってしまった。
でも最後直したし、平気かな?

「こっからは・・・――」
私は何も聞かない。
これも得意の聞いてるフリ。
鎌田は気づいてないようだし、他の人が聞いてるだろう。
朱莉はまじめだから、きっと大丈夫だろう!

「分かったな?」
「はーい」
「ありがとーございました~」
鎌田が言うと、適当な2つの言葉が聞こえた。

「椿!」
「あー、分かりました~。ありがとーございまーす」
よし、と頷き鎌田は去っていった。

「はぁ・・・」
小さくため息をつく。

だいたい何でこの私が、あの鎌田に敬語を使わなきゃならないの!

あんなの別に偉くないじゃん、そこまで。
ただのどうしようもないセンコーじゃん!

ま、そこまでちゃんとした敬語で言ってないから、そこまでストレスは溜まらない。

実験終了。

軽ーく、まとめをして理科というつまんねぇ授業が終わった。
「なんか、いつもより長かったんだけど!」

こう言い、理科室を出た。