「先輩、彼女出来てたりして」


「えっ」





ローファーから上履きに履き替えてポンと私の肩を叩く。





「ま、もしそうなったらさっさと諦めることねー」


「あっ、ちょっと!柚木!?」





スタスタと私を置いて行ってしまった柚木。


うぐぐ……我が親友ながらなんて冷たい……!



それに、先輩に彼女が出来てたとしても簡単には諦められないもん。


そりゃ、めちゃくちゃ傷つくかもしれないけど!




心の中でため息をついて、玄関の外に視線を移した。





「……あ、あれ!?」





思わず大きな声を出してしまうのもしょうがないんよ。


だって、だってね?