……ハッ!




「も、もしかして、私のこと殴ろうとしてる?」




や、やめてよ?

今から先輩に会いに行くんだから!暴力反対だから!!





「なっ、そんなこと出来るわけ…….!」


「えっ」





思ってもみなかった睦月の言葉にポカンとする私


そうしたら睦月は、どこか悔しそうに唇を噛んで、それから、





「……何でもねぇよ、早く行けば」





ポツリと小さく呟いた



睦月の様子がいつもと違うって分かったけど、
"何でもない"って言われたらもう深く聞けない





「うん。…じゃあ、また明日ね」





ありがと、って最後にそう言って、私は先輩のところに向かった