私の言葉に優しく笑って「そっか」と呟く。
「怖いのかな、高広も。好きな子に嫌われるのが」
「じゃあやっぱり好きな人がいるんですね……」
「小春ちゃん」
名前を呼ばれて顔を上げた。
「小春ちゃんは、今も高広のこと、好き?」
「え……」
私、私は……。
何も言えないでいる私の頭を、なるみさんはポンと撫でた。
「……好きなものには"好き"って言葉にして伝えなきゃ。小春ちゃんに、私みたいに後悔してほしくない」
「じゃあまたね」と手を振ったなるみさんと別れてからも、私はずっとベンチに座ってた。
『自分の気持ちから目を逸らしちゃダメだよ』
『"好き"って気持ちを伝えるのは、怖いことだよね』

