「小春、アンタって結構顔に出やすいんだよ」

「え、な、何急に」

「高広先輩と何かあったんでしょう。元気ないのはそれが理由だよね」




あはは、やだな。何言ってるの?

って、笑い飛ばせたら良かったんだけど。


そんなこと、出来なかった。



クリスマスの日のことを全部話すと、柚木はとてもビックリしていた。




「……こんなこと、睦月に言えなくて」

「じゃあまだ睦月は知らないんだ?」

「うん、だって、言ったら絶対、傷つけちゃう……」




そう言うと、柚木は私の肩を強く掴んだ。

真っ直ぐに私を見るその視線に耐えられなくて、顔をそらす。




「先輩のこと、まだ好き?」




柚木の質問に、ギュッと手のひらを握りしめた。




「……分かんない……」