置きっぱなしだった睦月のリュックを持って靴箱へ。


もうっ、バカだな私は!

今の先輩に放課後教室に残る理由なてないに決まってるじゃん!


なるみさんの彼氏だよ?

放課後は2人でまたカフェデートでもしてるはずだよ。




「……だから、いるはずないよ……」




目の前には先輩の教室の扉。

い、一応確認するだけだっ。

一度気になったらモヤモヤするんだもん。


絶対、絶対の絶対、いるはずなんてないんだけど、

一応、ね……?



そっと扉に手をかける。

ゴクリと唾を飲み込んだ。




ガラッ____




音を立てながら扉を開ける。


恐る恐る、教室の中を見てみた。