その言葉に目を見開く。


……私は、睦月の特別。

そう考えただけで、少し救われる気がした。



チラリと睦月に視線を移す。


耳まで赤くなってるし。

そんな風になってまで私に触れてくれるんだな。







高広先輩も、睦月みたいに私のことを想ってくれればいいのに。



……なんて、そんな図々しいことを考えてしまう。

睦月にも失礼だよ。




そんな考えはもう捨てる。

捨てなきゃいけない。



……私は先輩のことを吹っ切って、前に進むんだ。