「まぁ、よく考えてみなよ。私はアリだと思うけどな」
「うん……」
「じゃあ、もう帰りな。小春といると勉強出来ないや」
「ちょっと待ってそれはひどい!!」
午後3時過ぎ。
冷たすぎる柚木に玄関まで見送ってもらって、私は自分の家へと向かった。
まったくもう……柚木のあの性格は誰譲りなんだろう!
柚木のお母さんもお父さんも、めちゃくちゃ優しいのにっ!
まぁどんな柚木でも私は大好きなんだけどさ!!
ほっぺたを膨らませながら駅前の道を歩く。
私の家と柚木の家は電車で3駅。かなり近い。
それより……私、これから睦月とどう接すればいいんだろう。
返事がほしいって言われてない。
ましてや、好き、とも言われてない。

