一瞬、息が止まった。
私と目があうと、先輩は顔を逸らしてしまった。
そんな彼の腕を思わず掴む。
……先輩。
「……あの、」
「なに?」
不思議そうに聞き返す。
私はギュッとスカートの裾を握った。
「高広先輩にとって、私は、ただの後輩ですか……?」
その質問に彼は一瞬目を見開いて、
それから、困ったように眉を寄せた。
私の手をそっと引き離して、
「……当たり前だろ」
なんて、小さくそう言う。
あぁ、ちょっと、失敗した。
こんなこと、聞くんじゃなかった。
「せんぱ……」
「おい、小春」
口を開いた瞬間、名前を呼ばれた。
教室の扉のところで、睦月が腕を組んで立ってる。

