「……俺だって、お前の背中押すようなこと言いたくねーよ」



「え?」





「……なんでもない」







睦月の小さい声が上手く聞き取れなくて。



なんて言ったのか気になったけど、聞き返しても答えてくれなかったから。


私は首をかしげながらも、始まった映画に集中することにした。