「ちょっと、確かめてきます!」
「えっ?あ、ちょっ、小春ちゃん!」
教室を飛び出した私は、先輩の姿を探した。
トイレって行ってたし、きっとこっちの方向であってるはずなんだけど……。
「……あっ!」
向こうからこっちにむかって歩いてくるあのシルエット。
私が見間違えるはずない。
「高広先輩っ」
名前を呼びながら駆け寄ると、彼は少しビックリしたような顔をした。
そんな表情もやっぱりステキです!
「なるみさんのことなんですけど!」
「……なに」
足を止めずに、前を向いてそう聞く先輩。
そんな先輩の隣に並んで、私は顔を覗き込んだ。
「なるみさんは、どうして彼氏がいるのに合コンなんか行ってるんですか?」

