ぷいっとそっぽを向いた瞬間、柴田先輩のスマホから、ゲームオーバーを意味する暗い音が。
「あっ、しまった……!」なんて言う柴犬のような彼を無視して、
窓側の席に座る高広先輩のところへ。
「今日は合コンじゃないんですね!」
「さすがにもう体がもたない」
スマホから顔を上げてため息をつく先輩。
ううっ、やっぱりどんなことをしても先輩はステキです……!
「もう行かなくていいじゃないですかっ。
先輩には可愛くて優しくて面白い小春がいますよ?」
「可愛くて優しくて面白い?誰それ」
「ひどいっ!」
そんな私の反応を見て、クスッと小さく笑う。
……こうやって、女子の中で、長い時間先輩とお話が出来るのは学校では私だけなのに、

