アンタ今私が止めなかったら本当に殴るつもりだったでしょっ、バカ!!
「本当にごめんっ。もうこんなこと絶対にしない!」
「あったりめぇだ、バーカ!」
耳元で大きな声で叫ばれて、キーンと頭が鳴る。
うう、反省。
「……で?」
いくつも並んである長テーブルに浅く腰掛けた睦月。
「お前なんで先帰ったんだよ」
腕を組んでムスッとしていても、やっぱりアンタは可愛いね。
焦げ茶色のくせっ毛の髪の毛がほんのちょっと長くて、肌も少し白くて。
って、いかんいかん。
こんなこと考えてる場合じゃなかった。
「いやそのぉ……高広先輩の幼なじみっていう人に会いまして」
「幼なじみ?女の?」

