実家でもお正月料理を食べて、陽平もお正月料理を作ってくれた。



「ふふっ。」


「莉乃?」


「そんなに一緒に過ごしたかったの?」


「そう。だから過ごして。」


「いいよ。」



お雑煮まで作ってくれていた。


お酒もテーブルに並べられ、隣に陽平が腰掛けた。



「明けましておめでとう。」


「ふふっ、明けましておめでとう。」



陽平の作ってくれた料理を食べる。


凄く美味しい。



「美味しい、陽平。」


「良かった。今日は泊まりね?泊まれる用意もあるでしょ?」


「…………。」


「俺に会いたい…………。あれって嘘?」



しっかり陽平の脳に刻み込まれていたようだ。


スルーしたんじゃないんだ。



「あれって嘘?」


「嘘ではない。でも、ほら、ね?」


「ははっ、テンパってる?可愛い、莉乃。」


「…………。」


「帰さないけど。」



陽平の言葉に鼓動が加速する。