年を取ってくるとアレコレと考えてしまう。


恋に慎重になっていくのが分かる。


ん?恋?


恋なのか?


一応はカレカノだから恋って事なのか?



「実感が湧かない。」


「その内に湧くだろ。」



閉じていた目を開けて、ベッドの上に身体を起こした。


陽平がソファに腰掛けて髪をタオルで拭いている姿が目に入る。


髪を拭いた陽平の目が向けられる。


ヤバイぐらいにセクシーな男に見える。



「莉乃も入る?」


「いい。」


「そんなに見つめないでくれる?照れるし。」


「なっ、見つめてないし。」



つい見つめ過ぎていたらしい。


頬がボッと熱くなるのを感じて、頬に手を当てればクスクスと笑う声が聞こえてくる。


気づかれたに違いない。



「莉乃、可愛い。」


「可愛くはない。」


「買い物でも行く?」


「服ないし出掛けれない。もしかして私の服があるの?」


「乾いたか聞いてくる?」


「いい。」



本当に洗濯をしたのか?