こっちむいて?羽生

「……ていうのが、丸山に聞きたかったこと」


「……え?」


「あ、違うか?

お前に聞きたかったこと、だな?」


口の端を上げてニヤッと笑った羽生は、どうなんだよ?と私に答えを促す。


頭の中はパニックで、心臓はバクバク音を立ててる。


それって……もしかして……


「それにしてもさ

丸山って一年の頃とずいぶん変わったよな?」


固まったまま何も言えないでいる私を見ながら、羽生は思い出したように美羽を話題にあげる。


「なんていうか、強くなった?」


確かにそうだけど、それがどうしたんだろう?


まだ私、質問に答えてないのに……


「さっきもさ、愛里に好きなやついんのかって聞いたら、本人に聞いてみたら?だって

ハハッ、参ったよ」


片方の手を首の後ろにやりながら、そう言って困ったように笑う。


そっか、美羽は私が今日気持ちを伝えるって知ってたから、余計なことは言わないでくれたんだ。


美羽の気持ちに応えるためにも、私はその質問に答える。


「……いるよ?好きな人」