こっちむいて?羽生

あぁ……やっぱり目の前にしちゃうと素直になれない。


「俺と離れんのが寂しくなったとか?」


「……なっ!」


思わず顔をあげると、腕に顎を乗せて私を見てた羽生の目と目が合った。


ふざけてるとばかり思ってた羽生の顔は、思いがけず真剣なもので……


私は目を泳がせながら、何か話さなきゃと必死になって言葉を探した。


「美羽に……」


「は?」


「美羽に聞きたかったことって……なんだったの?」


さっきの美羽の話を思い出して、そうふってみる。


羽生は一瞬焦ったように口をつぐんだけれど、やがて「あーそれね?」と言って目を逸らした。


それからもう一度私に視線を戻すと、フッと笑って口を開いた。


「お前さ、好きなやつとかいんの?」


「はっ!?」


きゅ、急になに言い出すんだろう?


意味わかんないんですけど。


あれかな?美羽に聞いた質問をごまかそうとしてるとか?


突拍子もないことを聞かれて、私は動揺しながらもからかわれてるんだと思ってた。