キーンコーンカーンコーン チャイムがなり、あたし、榎本柑奈は形だけ持っていたシャーペンを机の上においた。 終業式の日まで授業ってどんだけ勉強させれば気がすむのよ!! 「柑奈、お疲れ」 親友、橋本真知子がいつものように爽やかにぽんっとあたしの肩を叩いた。 「あんたはいつも爽やかね」 「制汗剤使ってるから」 よくわからない解答でさえもこのあっつい日には爽やかに聞こえた。 「式、始まるからいこっ」 真知子に手をひかれるままにあたしは式が行われる講堂へと足を運んだ。