そう言い残し去ろうとする私の腕を掴み佐伯くんは言った。 「俺も。」 「えっ?」 「だから・・・俺と、付き合ってくれませんか?」 「は、はい!!」 ──────── その日から付き合うようになったけど。 付き合った日ですらも言ってくれなかったの。 私の“好き”に対して、 “俺も。” 今更ながら、なんで 「裕の口から(好きって言葉を)聞きたい!」 って言わなかったんだろう、と後悔。 だから、前々から決めてた。