思い出す?
あの事しかないのだろうけど素直に言えない俺の性格


美里に会う事自体嫌っていたんだからな

俺は小学生
言わば『女の子と遊べる事はできない』

あの時も親父から『信の好きなタイプの女の子が来るから遊んでもらえないか?』と言われた休みの昼下がり

それが嫌でうちから飛び出し
家の前をウロウロしていた

目の前に小さな女の子が
泣きながら歩いていた

『おにぃちゃん・・・おうちがわからないの』と泣き叫んだ

その子の顔があんまりも可愛いから

「僕んちそこだからおいで」と手を引いて歩いた


親父が「美里ちゃんがいなくなったってあちらが探していたんだけどその女の子は?」


「あたち、三條 みーちゃんです」