今凄く最低な事を考えてた。
茉莉だって失声症になりたくてなった訳じゃないのに、茉莉がこの事で悩んでいる事は私が1番分かるはずなのに!!
嫉妬で自分の命同等の茉莉を傷付けるところだった。
私は最っ低な姉だ!何やってんだろ。
……これ以上皆と一緒にいるのは危険、自室に戻ろう。
「百合大丈夫か?」
「大丈夫よ翔。でも少し部屋で横になって来る。茉莉も恭介もごめん」
茉莉は心配した面持ちで私をみて小さく頷く。
オムライスを指してラップを切る様な仕草をしたから恐らく『オムライスはラップして置いとくから後で食べな』っと言っているのだろう。
「ありがとう茉莉、後できちんと食べるわ」
優しく微笑む彼女を見て私の推測が間違っていなかったのだと確信する。
じっとこちらを見つめる恭介に「また、明日学校で」と告げリビングを出た。