遂に幻覚を見るようになってしまったのかと自分の精神状態を心配し、両目をゴシゴシこすった。


しかし、目の前には…美湖がいる。


…ーーん?


美湖ってこんな髪型だったっけ?


いや、違うよな?


でも…顔が…。


俺が立ち上がろうとすると、相手が先にぴょんっと飛び上がった。


そして、くるりと回って俺にお辞儀する。



「ごめんなさい!…あのぉ、お怪我はありませんか?」