『彩希ちゃん!遊ぼ!』
この子は遠山潤(とうやま じゅん)くん。かっこよくて王子様みたいな男の子。
『おい、遊ぶぞ!』この子は遠山 要人(とうやま かなめ)くん。ちょっと見た目は怖いけど、本当は優しいの。
ふたりは双子なのに凄い似てないの。

『そうだ!3人の仲間のしるし作ろ!』
潤くんが提案してくれたっけ。凄く嬉しかったな。
『めんどっちいな』
そう要人くんは言ってたけど本当は嬉しかったらしい、あとでこっそり潤くんが教えてくれたの!
このとき作ったのは世界中で私たち3人しか持ってないブレスレット。

『実はね、私遠くにお引っ越しするの。』
『!?』
『嘘だよね!?』
『嘘じゃないの』
二人とも悲しそうな顔してた。
私も泣きそうになったけど、我慢して笑顔でお別れするって決めた。
『どこに行っても俺たちは仲間だ』
『うん。』
最後はみんなで泣いたんだよね。
懐かしいな。また会えるといいな。
ーピピピー
カチャ
『はぁ~。懐かしい夢だったな~』
皆さんおはようございます!私は小川 彩希(おがわ あき)です!今の夢は私が小学生の時に引っ越ししたときの思い出です。引っ越して高校生になったときこの思い出の場所に一人暮らししに来ました!
今でもあのブレスレットは持ってます!
あの二人に会えたらいいな!
あっ!昨日引っ越しの片付けで忙しかったし、今日の夕方辺りから探検にでもいこうかな?

わぁー!懐かしい!この公園でよく遊んだな!
お母さんと喧嘩したときいつもこの公園のブランコに座ってたな~。こうやって座ってると潤くんが『どうしたの?また喧嘩した?』って聞いてくれたんだよね・・・。
『どうしたの?また喧嘩した?』
・・・え?もしかして!
振り返ってみるとそこには
『潤くん?』
何となく潤くんの面影がある人がそこには立っていた。
『ピンポーン!いつ帰ってきたの?彩希ちゃん』
やっぱり!
『昨日だよ!久しぶり!潤くん、だいぶ変わったね?』
『そうかな?彩希ちゃんは全然変わってない』
『そうかな?』
『そうだよ?』
そう言って彼はにこりと笑った。
『送ってくよ、もう遅いから』
昔もそうだった。いつも送ってくれたんだよね。
『ありがとう!』

『じゃあまた明日!学校で!』
『うん!バイバイ!』
早速潤くんに会えちゃった!明日は要人くんに会えるといいな。

ーピピピー
『ふぁ~。さぁ!準備して学校にいこう!』

ー学校ー
ドンッ!
『いたた・・・ごめんなさい!大丈夫ですか?』
『ん?大丈夫!大丈夫!・・・!ねぇねぇ!何年生!?』 
『2、2年です』
『一緒だ!転入生?』
『は、はい!』
凄い、厚が!あ、でもこの人綺麗・・・。
『私は加川 彩月(かがわ さつき)!あなたは?』
『私は小川 彩希です』
『・・・うん!可愛い!これからよろしくね!彩月って気軽に呼んでね!バイバーイ!』
綺麗ですタイルもよくて素敵な人だったな!彩月・・・友達がもうできた!ふふっ!

ー教室ー
『えー今日は転入生を紹介する。入ってきなさい』 
ざわざわしてる。緊張してきた。
『はい、』
いよいよだ!落ち着いて・・・。
『小川 彩希さんだ、小川さん。自己紹介を』
『はい。皆さんこんにちは、小川 彩希です。私は小学生までここに住んでいて、また戻ってきました。だいぶ離れていたので、わからないことが多いので、教えてください!よろしくお願いします。』
か、噛まずに言えた!
『じゃあ小川の席は、一番後ろの、遠山の隣だな。遠山、色々教えてやってくれ。』
どんな人だろう・・・。ん?睨まれてる?
『めんどっちいな』
・・・まじかーちょっと・・・いや、かなり怖そうなんですけど・・・。
『じゃあ座ってくれ』
『は、はい』
おそるおそる席に座ってみるけど、やっぱり怖い!!
『よ、よろしくお願いします』
『あぁ、』
あ、返事はしてくれるんだ・・・。でも、遠山って、もしかして・・・まさか・・・ね?
キーンコーンカーンコーン
『ホームルーム終了』
『起立、気を付け、例』
『『ありがとうございました』』
終わったー。
『おい、ちょっと、顔貸せ。』
・・・もしかして、ぼこぼこに!?
まさか!

『お前、本当に小川 彩希か?』
『そ、そうだけど』
よかった、ボコられはしないか、
『覚えてねぇか?これ?』
そいつが持ってたのは私と遠山兄弟しか持っていないブレスレットが、
『そ、それ!私も持ってる!』
やっぱり一緒だ!
『もしかして・・・要人くん!?』
『気づくの遅すぎだ・・・』
あぁ、やっぱり、この笑顔。要人くんだ、
『だって、変わりすぎてるんだもん!』
『お前は変わらねぇな』
懐かしいな!こんな楽しい時間がずっと続くんだ! 

このとき私は知らなかった、遠山兄弟の本当の秘密を・・・