散々に甚振られた後、与えられた仕事をこなす。
湧いて出た虫の処理。
漁船の床などの固まってしまって取れない魚の身や血による汚れの洗浄。
数年前の私は自分が将来 このような雑用をしているとは夢にも思わなかった。
一通りの仕事が終わり、看守の元へと向かう。
こんな見窄らしい、惨めな姿をそう多くの人に見られたくない。
まだ牢獄の中に居た方が気持ちが楽だ。
「まだ終わってねーぞ。」
青年たちに声を掛けられて その傍らへ。
青年たちはコンテナを机や椅子の代わりにして、賭けポーカーをしている。
……この国では正式な場以外でのギャンブルは禁止されているのに。
私が口出したところで激昂するだけだろう、何も言わないでおこう。
「何をジロジロと見ている!?」
声を荒げる青年。
奴隷の身分である私が彼等を見降ろす形になってしまうのを避ける為 私は跪いた。
「いいえ、何も。」
頬を張られ、体勢を崩し 倒れ込む。
髪を荒く掴まれ、顔面に唾を吐き捨てられる。
その後、今回 私がやった仕事についての文句を言いつけられ、奴隷の身分をも弁えず 仕事を全うしなかったことについて責められ、何度も何度も鞭打ちされた。
地面に手を付けて、ただひたすらに耐えた。
謝罪を要求された時には その通りに謝罪の言葉を紡いだ。
別に許されようと思っての言葉ではない。
言わざるを得なかったから、言った。
ただそれだけの言葉。
思う存分鞭打ちされた後 ようやく牢へと連れ帰された。


