あたしは歩道と道路の段差みたいな所に座っていて、横を見ると 手を伸ばせば届く距離にペットボトルの水があった。
酔っていたあたしは何も考えずに、その水を手に取って キャップを開けようとしていた。
すると、横から声がした。
「お姉さんお姉さん!それ俺の!」
声がした方を見ると、2人のホストがいた。
「あ、ごめんごめん!へへへ~」
無意味に笑うあたし達を見かねて、ホストの1人が目の前の自販機で 水を2本買ってくれた。
水を飲んで、少しすると 酔いが覚めてきた。
4人でそのまま座り込んで話していると、ふいに恋愛の話になった。
「てかさ、ホストとかしてたら彼女とかできやんのんちゃう?」
「まあなー軽いって見られがちやし。寄ってくるのも軽い子ばっかりやし」
意外と真面目なホストらしい(笑)
「マナちゃんは彼氏おらんの?」
「うんー‥いや」
話そうとするあたしを遮って、ナギが変わり?に話し始めた。
「いや、マナは彼女持ちが好きなんよ。悲しいけど浮気相手。お兄さん相談のったってよ!」
「まあ‥浮気は誰も幸せになれんからな。男も女も浮気相手も。マナちゃん悪いことしてるって自覚ある?」
「‥ない。だって彼女全く知らん人やし、その人は"ヤッたら浮気や"って言うから ヤッてないマナはまだ浮気相手じゃないと思う」
「じゃあマナちゃんの浮気はどこから?」
「彼女に内緒で2人で遊びに行ったら」
「じゃあ今マナちゃんがしてるコトは浮気やで」
ホストは水を飲みながら、そうサラッと言った。
そっか‥
翔ちゃんが浮気じゃないと思ってても、マナや彼女が浮気やと思ったら それは浮気なんや‥
なんや‥マナ全然周り見えてなかった‥
マナのしてる恋は普通の恋なんかじゃない‥したらあかん恋なんや‥
そのホストとはそれっきりの関係だったけど、そのホストがくれた言葉ではっと気が付いた。
