「今アンケート取ってて…」



「そっかー。実行委員は大変だよね。
千秋もよくやるよ。
部活は大きな大会はそこまで近く無いしあんまり気にしないで!」



「「ありがとうございます!」」



七菜先輩の優しさが滲みる。



「あれっ、体育館の入り口に誰かいません?」



愛海ちゃんに指ささされた方向を見ると、
制服を着た見知らぬ女の子が先輩に囲まれてる。


上履きの色は1年生だけど…




「どうしたんですか?」




女の子の方へ寄る。………ん?



ものすごく背が高い。
目はぱっちりしてて睫毛はばしばししてて顔は濃い…




「え、あの……………もしかして




「輝くん!?」




後から着いた愛海ちゃんが悲鳴に近い声で叫ぶ。




「輝さん…だよね?」




「…………………………うん」




「可愛いよ、ひかるん♡」




「頑張れば女子に見えないことも無い!」



先輩がげらげら笑ってる。

輝は見たことないくらい不機嫌そうだ。
制服もぴちぴちしてるし私も笑いそうになる。



ぴちぴち?




「待って!これ、誰の制服!?」



「………………美月ちゃんに借りた」




「は!?お姉ちゃん!?何で!?」





「まあまあそんなに怒らないであげて」