おれには少し変わった友達がいる。
なんかぽわぽわしてて、いつも屋上につながる階段の踊り場でそいつは寝ていて、女みてーにほそっこくて白くて。男にこんなこと感じるのは変なのかもしれないがあえて言わせてもらおう。かわいい。

いっやー困ったよ。かわいいんだって。いやほんとに。どーしよどうする!?
クラスも本名もなーんも知らん。知ってることはといえば、ユウってあだ名だけ。それ以上は何も教えてくれなかった無念。

そしてユウは今日も今日とてそこで寝ている。



「ユウ~」

「ん……、ウザ」



ちょっと高めの声といい、ぶっかぶかのカーディガンといい、だぼだぼの制服のズボンといい、ン―たいぷ。かわいい最高。



「ユウ今日はいつからここにいたの?もう昼休みですけど」



そういって髪の毛をわしゃわしゃしてやると、一層ウザそうな顔をして起き上がった。眠そうな顔もとってもキュート。え?さっきからそんな事しか言ってないって?ノープロブレム。恋愛感情はこれっぽちも持ち合わせてないからね!だっておれ女の子大好きだもーん!



「ん~…、朝から、だったっけな」

「なんじゃそりゃ曖昧かよ」

「浅木、メシは?」



くあーとあくびをしながら左手をおれのほうに差し出してくる。これはメシをくれのポーズだ。



「今日はツナマヨおにぎりとツナマヨサンドイッチ。ユウ、ツナマヨすきだもんな~」



ああ、おれってほんと使えるパシリだよな~ね~?ユウくん?



「セレクトまでやかましいとはな」

「どういう意味ですか!?」