『いってらっしゃいませ』

「行ってきま~す」

あたし桜井棗は桜井財閥の一人娘。
家ではいつも数十人のお手伝いに囲まれている。

「お嬢様。陽様がお待ちです」

「分かってるよ~」

はぁ…
つまんない。

「棗!遅ぇんだよ!」

「うっさいな!分かってるってば」