華恋は少しだけ微笑んだ。

それから俺たちはまだ咲いていないひまわり畑の前にしばらく座っていた。


「私、ここのひまわり畑大好き。
ここでたくさんルカと遊んだ。
笑ったり、泣いたり、喧嘩したり…毎日楽しかったよ。
いつかまたここのひまわり畑のひまわり、一緒に見ようね。」

「…あぁ。」

「ルカ…私絶対ルカのこと忘れないから。


…それじゃあ…ね。」


立ち去ろうとする華恋の腕を、
俺は咄嗟に掴んだ。


「どうしたの…?」

「次………」

「次?」


上手く言葉にできない。
でも、伝えるべきことがある。


「次会った時、華恋の気持ちが変わっていなかったら…付き合おう。」


微笑みながら華恋にそう告げた。
何年かかってもいい。
何十年待ったって構わない。
俺はずっと華恋が好き。

小学生が何言ってんだって思われてもいい、俺は本気だから。