異能都市。

その名の通り、超能力者が集まる街。

能力は上の位からプリンシバル、トリプル、ダブル、シングル、ゼロとだんだん下がる。

街の中心部にあるとある高校は全部の位が揃う高校だ。

それなりに外観も大きい。そこに、

「はぁ~だっりー」

のらりくらりと登校してきた男子生徒、村田陸人は制服をいかにも‘自分だるいです‘と言わんばかりに着こなし、正門をくぐりぬけて陸人は自分の位、一階の端にある「ゼロ-1」の教室入る。

クラスメイト達の挨拶も無視してグラウンドが見える窓側の席にどすんと座り、手枕をしてそこに顔をうずめる。

そういえば今日の化学基礎、テストだったっけ…

それを思い出して、陸人はガバッと起き上がり、叫んだ。