赤い刻印 - Secret Love -

興味深そうに私の体を下から上まで見回している。

「はいっ!先生にはいつもお世話になってるんで。良かったら私が作ります」

おばあちゃんの身長に合わせて屈んでから笑顔でそう言った。

「じゃあお願いしちゃおうかね」
「ちょ…」
「はーい。じゃあお邪魔しまーす♪」


***


「アンタ料理上手いねぇ!」
「ホント?ありがとう、おばあちゃん」

煮物作りを口実に、先生宅への潜入に成功した私。
自慢のかぼちゃの煮物も大成功でおばあちゃんも喜んでくれた。
先生の私生活に興味があったという理由が大きいけど、
おばあちゃんの無垢な顔を見ていたら少しでも役に立ちたくなったのだ。

「…意外だ」

先生がボソッとそう呟いた。