「あ…、和也?」

そこに立っていたのは、1年くらい前までよく遊んでいた和也という男友達。
中学の同級生で今は隣町の高校に通ってる。

「久しぶりじゃん。元気?」
「うん。一応」

彼は中学の時から荒れていて周囲からも一目置かれる存在だった。
もちろん悪い意味での注目のされ方だ。

今もヤンキーぶりは健在らしく髪は明るめのブラウン、
腰まで下がった制服のズボンからパンツが見えている。
傍から見ればだらしないだけなのに本人はカッコイイつもりなのだろう。

「お前雰囲気変わったな。真面目になった」
「えー?そうかな」
「だよ。何かつまんね」
「何でつまんないのよ」

和也の言葉に苦笑してみたけど胸のうちは穏やかではない。