赤い刻印 - Secret Love -

「ええっ?何それ!?」
「私、いつも先生を見てたからすぐに気づいた」
「…」
「矢沢さんはもちろん、当の先生も自分の気持ちに気づいてなかったかもしれないけど」

この間の先生の言葉とリンクする。
そうだね、香川の言う通りかもしれない。
本人同士は全く自覚がなかった。
私と先生はそんな風に不器用に惹かれ合ったんだね。

「香川。明日学校来なよ」

そう伝えると香川がゆっくりと顔を上げた。

「でも…」
「別に香川が登校拒否になることないでしょ?行きたくないのは私のほうなんだけど~」

冗談ぽくそう笑い飛ばした。

「それに香川はそんなデリケートな子じゃないでしょ!」
「何それ。私なりに責任感じて…」