「よし。カーテンも閉まってるな」

ドアを閉めてフーッとため息をつく先生。
校長室に呼ばれて神経を使ったのだろう。
少しだけホッとしたような表情になっている。

「ごめんね、先生」
「何で矢沢が謝るんだよ」
「だって…」
「お前が謝ることじゃないだろ。俺が悪いんだから」
「そんなことない」

私が悪いんだよ。
あの日、先生を挑発するようなことを言わなければこんなことにはならなかった。

「それより誰があんな写真を…」

先生のその言葉にビクッと肩が跳ね上がる。

「矢沢、何か知ってるのか?」
「知らないよ」
「本当に?」
「うん」
「本当は写真撮った奴を知ってるんじゃないのか?」
「知らないってば!!」