「私、先生の所に行って来る!本当にありがと」
「あ!かず…」


どうしよう、先生が辞めさせられちゃうよ。
私のせいで先生がー…。


***


「先生っ!!」

私は思いっきり校長室のドアを開けた。
部屋の中には校長先生と村田先生、そして学年主任の山田先生がいた。

「矢沢さん!?」

3人の視線が一気にこっちに集まって、私は自分がヤバイことをしてしまったことに気づく。
見切り発車で校長室までやって来て勝手にドアまで開けて…。
でも今はそんなこと言ってる場合じゃない。

「矢沢、何してんだ」

村田先生が驚いた顔ような顔で私のほうを見た。

「違うんです。先生は悪くない!あれは私が勝手にしたことなんです」