「先生。さっきの答えだけどさ…」

私は先生に背を向けて独り言のようにボソッと呟いた。

「私はただの興味本位で先生に近づいたんだ。先生って真面目すぎるから」
「真面目、か?」
「うん。無表情だしいつもつまんなそう。要は堅物だよね!」
「結構言うな」
「だから興味本位で近づいた。ちょっとからかってみようかなって」
「大人をからかうなんていい度胸してんな」

…本当だね。
まさか先生があんなことするなんて。

首筋や火傷の跡につけたキスマーク。
今まで体験したことのない濃厚なキス。
今、思い出すだけでも体が熱くなる。

「からかったつもりだった。でも自分でも気づかないうちに私…」