両手いっぱいのこの愛を





「それでは話を戻すが、今ここにいる5人が生徒会のメンバーだ。君達の先輩だ。順に竹中くん、小林くん…」



「あのー…すみません会長…」


また会長の話を遮り恐る恐るといった様子で手を挙げたのは清波ではなく、真面目そうな男の子だった。


男の子は明らかに清波をちらちらと見ている。




「…ちょっと…生徒会に入るかどうか、もう少し考えてもいいですか…?」

「え?…あ、あぁ…勿論。強制ではないからな…」

「ありがとうございます…」



申し訳なさそうにその男の子は出て行ってしまった。