私はしばらくフラフラと歩くと、路地裏で眩しいくらいに光を放つ赤い自販機が視界に入った。


自販機の周りは雪が解けていて、実際自販機の横まで行くと少し暖かかった。


「眠たくなってきたな…。」


このまま眠ったら私は自由になれるだろうか?


自販機に照らされた私の体には、古いものから新しいものまで無数の傷があった。


比較的新しい痣もあれば、昔の傷がいえずに肌が変色してしまっているものもある。切り傷も至る所にあり、自分でも気味の悪い体だと思った。


「このまま死ぬことが出来たらいいのに…。」


神様に人生で唯一のお願いをして目を閉じた…。